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東京農業大学の「内定辞退」に関する指導方法に疑問

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今も世の中では多くの就活生が就職活動を頑張っている頃ではないでしょうか?さて、就職活動を進めいていくと、必ず起きるのが「内定辞退」の問題です。全員に関係する問題ではありませんが、内定辞退をめぐってのトラブルが最近多くあるようなので、就活生の方も、知っておくべき知識、特に法律の知識については勉強しておくべきですね。特に大学内で「労働法」の授業があれば、それをとっておいてほしいと思います。私は法学部ではありませんでしたけど、労働法の授業をとり、いろいろと勉強になりました。さて、この内定辞退のガイドラインで、面白いものというか、ちょっと突っ込みどころがありそうなのを、たまたまネットで見つけたので紹介しておきます。それは東京農業大学の「東京農業大学 コミュニティ」というページです。以下はそのページの引用です。

 

 10月1日から各企業は、学生に内定を出します。そして内定式を実施します。その前に内定を出すのは、内々定ということになります。内々定をもらって、10月以前にそれを辞退する場合は、ほとんど企業からの苦情はありません。当然、企業側のほとんどが、内定契約書なるものを書かせていますから、その場合、辞退する場合は文書で辞退届を持っていかないといけません。口頭では、証拠が残りませんからその方がお互いによいです。もちろん学生側としては、それまでその企業にお世話になったのですから丁寧にお断りをしないといけません。この場合の辞退のしかたは、キャリアセンターでも指導しています。

 

やっぱり、こういう感じなんでしょうね。内定辞退のやり方として、誠心誠意を尽くすように指導する声はたくさんあります。それは基本的に就職活動の当事者ではない人たち。今回でいえば、大学の職員とか、就職活動のコンサルタントとか、です。しかし、じゃあ企業側の不誠実な対応に声を挙げるのは、専ら就活生のみです。それと一部の社会人くらいかな?企業側の対応は大方スルーするけど、学生側の対応には厳しく言う人が多い気がするのです。これはどうしてなんでしょうね?立場上弱い学生に配慮してくれる声はほとんど聞きませんけど、企業側の都合に配慮し、そのために学生に犠牲を強いる声は今回の東京農業大学を含めて数多くあります。

 

>10月以降内定式に出た後、辞退をすることは、本来許されません。キャリアセンターもそこの一線は、厳守するよう日頃から学生に指導しています。
 10月以降、辞退した学生がいた場合、その学生が、その企業に対して誠心誠意対応している場合は、企業も大学には何も言ってきません。しかし、いきなり音信不通(着信拒否)で企業との連絡をシャットアウトする学生がいるとキャリアセンターに苦情がきます。すぐキャリアセンターから本人に連絡をとります。さらに、3月になって電話一本で突然辞退したり、4月1日入社日に出勤せず、連絡したら「辞退します」という学生がいると、キャリアセンターは大変なことになります。ほんとうに大変なことになります。企業としては、怒りの矛先はキャリアセンターしかありませんから・・・・。

 

ここが問題だと思うのです。10月1日以降というのは、つまり内定式が実施された後のことです。ここでは内定承諾書にサインをさせたり、この場で研修などを行ったり、この内定式以降に内定者にかけるコストが一気に増えてくるということがあると思います。しかし、内定承諾書には法律上の拘束力はないですし、内定者の労働契約はいつでも解約が可能となります。厳密にいうと、法律上は内定辞退は入社式の2週間前までOKとなります。内定辞退というのは、事実上の退職届に近い性質があり、2週間の予告をおいて行えば、法律上はOKのようです。つまり、入社式の2週間前までは全く法律上問題ないということです。しかし、実際問題としては入社式ギリギリになってから内定辞退をされると企業側は多分いろいろと困るのでしょうね。それはなんとなく分かる。ただ、法律上を認められた就活生の権利を超えて、企業側が早い段階から囲い込みを行うから、そういうことになるんでしょう?

 

つまり、本来なら、大学卒業間近まで就職活動をする権利が学生にあるはずなんです。でも、企業は内定を出した学生には、よその企業に行ってほしくないから、いろいろな方法を駆使して、心理的圧力を加え、自社に入社するように促すのです。それは、旅行に連れて行くとか、食事に連れて行くとか、内定式を実施するというのも、その例の1つでしょう。自分のためにここまで金とか手間かけさせると、内定辞退しづらいな・・・。という気持ちにさせるために、いろいろと企業も策を講じてくるのです。だから、10月1日なんて、かなり早い段階で内定式なんてものをやるのでしょう。内定式はやらない企業も一定数あるので、絶対に必要なイベントではないはずなのです。その絶対にやらないといけないものじゃない内定式は完全に企業側の都合で、内定者の権利侵害を伴った形で行われていると思うのです。

 

要するに、本来は卒業ギリギリまで就職活動ができると、法律は言っているのに、それを否定するように、10月1日以降は就職活動をするな。と言っている、または10月1日以降はもう就職活動をさせない圧力をかけているのが企業であり、この東京農業大学なんだと思います。この東京農業大学も「10月1日以降は内定辞退が許されない」と言っているけど、本来は法律上問題ないことを大人の都合で、問題あるような事態にしてしまっているのが問題なんです。本来は入社ギリギリまで内定辞退が理論上もありえるのに、それを「絶対にない」前提で採用活動を進めていくからこそ、企業側の都合から、ある一定時期を過ぎたら内定辞退をされると困るため、就活生の就職活動をする権利を侵害する形で、内定辞退の時期を制限しているに等しいのです。つまり、10月以降に内定辞退をする学生をほとんど考慮に入れていない。想像力が働いていないのです。

 

本当に10月1日以降に内定辞退をされたら困るなら、自社以外内定を獲れなさそうな学生を採用すべきなんです。そうじゃないような、複数内定を獲りそうな優秀な学生を採用した時点で、内定辞退のリスクは結構あることが容易に予想がつくはず。それを内定を出したのだから、以降は就職活動はするな。絶対に自社に入社しろ。というのはあまりにも身勝手です。あとは、採用活動をあえて卒業後ギリギリに行うとかすれば、その時点で内定を手にした人は、内定辞退をするリスクはかなり軽減されると思います。優秀な学生が欲しい。採用活動早くして、たくさんの学生を見たい。でも、内定辞退はされたくない。三兎を追って3つとも獲ろうとしているのが、そういう企業にあたるわけですが、欲張りすぎなんです。3つも獲ろうとすれば、獲れないものが当然出てくるリスクは高くなる。1個くらい我慢しろということです。

 

あと、学生側の対応で大学のキャリアセンターに苦情を入れる企業もどうかと思いますけどね。義務教育の学校ならまだしも、大学はそういうところは関係ないと思いますけどね。文句があるなら学生に言うべき。学生と連絡がとれないときに大学に連絡先を問い合わせるとかならまだしも、文句を直接大学側にぶつけるのも、いかがなものかと思います。大学側は個別の学生の就職活動の状況についてはノータッチでしょうから、文句を言われても解決のしようがないはずです。だから、企業が大学に文句を言うのは、ただの憂さ晴らしだということになってしまいます。

 

そして、大学側は企業から文句を言われるのを恐れるために、キャリアセンターから学生側に「10月1日以降は内定辞退をするな」と指導しているようにも個人的には思えるのですが、これは学生の就職活動を行う権利を侵害するに等しい企業側の対応を正当化し、その火の粉が大学側に舞うのを恐れて、最終的にはこちらも学生の就職活動をする権利を侵害しているに等しいように思います。入社してから内定辞退をするのはどうかと思いますけど、卒業ギリギリになってから内定辞退をするのは、企業側の都合がどうこうというだけで、本来なら問題にすべきじゃない行為なんですけどね。この国では法律よりも、ただの価値観の集合に過ぎない「常識」みたいな言葉が何故か優越する場面も多いですからね。3月に電話一本で内定辞退する学生は普通に想定すべき範囲内でしょう。だいたい、企業側は不採用通知はメール1通で済ますのに、学生は電話でも許されないって何よ?

 

10月1日以降に本命の会社の選考があった場合にはどうしろ?というのでしょうか?それまで1社も受けずに、10月以降から就職活動始めろ。とでも言うのでしょうか?世の中にはブラック企業が溢れてきているのですから、少しでもマシな企業選びに奔走すること、複数内定を得て、その中から1番まともそうな企業を選ぶことは間違いなく大切です。人の生命がかかる問題ですから。だから、時間のある限り、卒業ギリギリまで就職活動をすることはこのご時勢では仕方ないことであり、非常に合理性の伴った行動なんです。

 

毎年10社前後は、苦情対応しています。九州であろうが、北海道であろうがキャリアセンターの管理職の人間がお詫びに参ります。それは、そのしでかした学生のためではありません。次年度以降の採用で後輩に悪影響がでないようにするためです。もちろん、しでかした学生には、研究室の先生を通じて厳重に注意します。そんな人間では社会に通用しませんから・・・・。

 人間ですからいつ何があるかわかりません。やむを得ず辞退という状況になったのであれば、相手(企業)に対して、きちんと誠心誠意対応することが、その学生のその後の人生を決めます。

 

就職活動をしている学生の都合は考えずに、企業側の都合を押し付けて、内定辞退をめぐって内定者に圧力をかけるような企業は、当然入社後も企業側の都合最優先で、業務を行っていくことが多いでしょう。つまり、労働者のことなんてほとんど考慮してくれない、ブラック体質の企業である可能性が高いということです。それに学生側に不満を言わずに、大学側にそれをぶつけるあたりが、かなり異常度が高いと思われます。ですから、内定辞退をさせないように圧力をかける企業、そして本来なら問題ない行為を企業の都合から文句を言うのに、学生じゃなく、関係ない大学に浴びせる企業こそ、企業体質として、ちょっとヤバイ可能性のある、労働環境が相当酷い可能性も考えられる、後輩が絶対に行くべきじゃない企業だと思うのですけどね。東京農業大学がやっている一連の行為は、第三者目線の一般常識から照らせば普通の行為に見えるかもしれません。しかし、就職活動の当事者である学生からしたら、不都合な問題を多く抱えてしまっている行為の連続じゃないか?と思います。

 

あと「誠意」という言葉が何回か出てきてますけど、誠意ってのは自分が誠意を見せるべきと判断したときに示すべきだと思います。したがって、周囲が強制的にやらせたものって、外見しか伴っていないもので、内面は誠意なんてないわけですから、誠意じゃないと思うのですが。就職活動をするにあたって、いろいろな企業を見て回って、企業側の対応にも差があるでしょう。実際、選考を受けているときにはそうじゃなくても、内定を貰った後に態度が変わり、企業側の都合から、早く就職活動をやめろとか言ってきたり、内定取り消しを仄めかしてくるところもあるみたいです。そういった対応を受けて、不信感が募り、誠意を見せる気すらなくなる場合もあると思います。自分が誠意を見せる必要性を感じない企業にまで、無理に誠意を見せろというのも、何かおかしい気がします。それはもはや誠意ではない。後から文句を言われるのが恐いから、そのための予防線をはるという大学側の自己保身に過ぎないと思います。

 

 

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