「やる気がないなら帰れ!」という発言は、今や社会問題にもなっているが、バイトや部活、正社員の労働の場でも多用されているらしい。それが1つのニュースにもなって、「「やる気がないなら帰れ!」で帰った部下に、坂上忍が噛みつく 「何があっても仕事中に帰ったらダメ」 | ニコニコニュース」の記事で紹介されているが、個人的には、嫌なら辞めろ!、やる気がないなら帰れ!と言われたら、正直辞めるかもしれないし、帰るかもしれない。というか、こういうことを言う人は、99%辞めてほしいとか、帰ってほしいとは思っていないはずですよね。なのに、こういうことを言ってしまうのか?が分からないのです。そして、嫌なら辞めろ!ややる気がないなら帰れ!は実際、パワハラじゃないのか?という意見も根強く、今後も問題として残っていくのでしょうか?こうやってニュースになるってことは、やる気がないなら帰れ!と言われて、本当に帰るケースは実際に結構あるんですね。以下では、芸能人同士がこの問題について議論していたみたいだが、その詳細が以下です。
>2月29日の「バイキング」(フジテレビ系)で「これってどうなの?」と取り上げられたのは、40代男性のこんな投稿だ。
会社にいても、ろくに仕事をせずにスマホをいじってばかりいる新入社員の若い部下に「やる気がないなら帰れ!」と注意したら、本当に帰ってしまった。これって叱り方が悪い? 帰った部下が悪い?(文:みゆくらけん)
「なんでオマエが怒られたんだ?」と考えろと憤慨
これに対し、坂上忍はじめスタジオメンバーのほとんどが「そりゃ帰る部下が悪い」と判断。逆に「帰れ」という言葉を使った上司の方が悪いと判断したのは、ブラックマヨネーズの吉田敬とアンガールズの山根良顕だった。
「帰った部下が完全におかしいのはわかっている」としながら、上司にも落ち度があると判断した山根の意見はこうだ。
「『帰れ』という言葉をそのまま受け取って実際に帰ってしまうような部下だと見抜けなかった上司も、ちょっと」
吉田に至っては「怒られる側になったら、やっぱ帰りますよね?」と強気な意見だ。「どうせ残ったって怒られるのだから、いったん帰って上司の頭が冷えるのを待ってあげる」となぜか上から目線でコメントしていた。この言葉に噛み付いたのは坂上だ。
「『上司の頭が冷えるまで』とか言う前に、なんでオマエが怒られたんだ? っていうところだろ!」
「絶対的に言えるのは、帰っちゃダメなんだよ! 何があっても仕事中に帰ったらダメ」
筆者もこれにまったく同感である。確かに本来は、スマホで何をやっているのか聞き、その答えに応じて具体的な注意をするのが理想かもしれない。しかし「やる気がないなら帰れ!」という言葉の揚げ足取りをする前に、そもそもの怒られた理由を考えないのはなぜなのかと首を捻ってしまう。
この部下は空気が読めていないかもしれないが、少なくとも悪いとは思わないのです。仕事をしていなかったのは悪いとしても、その後に関しては、単に指示に従っただけであり、それが悪いというならば、自動的にその指示を出した上司も悪いということになる。何か、就職活動でありがちな「私服で来て」に似ている気がするんですよね。私服で来てと言われて、自分なりの私服で来たら、人事からクレームがくるみたいな。どんな私服でも良いわけじゃないなら、もっと細かく指定すれば良いのに。今回の件に関しても、帰ってほしくないならば、何で帰れ!なんて言ったのか?そこに理解が苦しむわけだ。スタジオでも、そこを誰も追及していないのでしょうか?思ってもいないことをわざわざ口にする必要性はどこにあるのか?そこが全く分からない。
あと、坂上忍氏とか、この記事の筆者は「何が悪いか?を自分で考えるべき」としているが、それが言えるのは、スマホを仕事中にいじっているのを問題行為だと認識できる人間だからですよね。つまり、仕事中にスマホをいじるのが問題だと思っているならば最初からまずやりませんよ。それをやっているってことは、問題だと思っていないか?怒られるほどではないと思っているか?のどちらかじゃないか?と思う。だから、坂上氏も記事の筆者も、上司側の考えを持っている人間だからこそ、そういったことが言えてしまうと思うんですよね。元々仕事中にスマホをいじるべきじゃないという意見を持っている人間だからこそ、考える間もなく、スマホは仕事中に使うべきじゃないだろ?そんなこと考えれば分かるだろ?という姿勢に見えるのだが、スマホを仕事中に実際にいじっている側の人間は、そういう考えがないからこそいじっているわけで、そういう人間に考えれば分かるだろ?と言っても、分かりませんよ。だから、ちゃんとどの行為がダメなのか?それは何故ダメなのか?丁寧に説明してやることも大事だと思います。
やる気がないなら帰れ!という発言は、具体的に何がダメなのか?なぜダメなのか?の両方とも含まれていないので、やはり注意の仕方として不適切だし、注意にすらなっていないと思いますよ。気に入らない人間に暴言を吐いただけじゃないか?と。上司ならば、その部下が確実に会社にとって相応しい人間になるように教育すべきだと思う。何がダメなのか?自分で考ええることは重要じゃないとは言わないが、それができているならば、最初からスマホいじりはやってないはずで、部下の頭の中で考えた結果、別に問題ないだろうと判断しているからこそ、この部下はスマホを仕事中にいじっているわけだから、そういう人間に、丸投げして、全てを考えさせることでいい結果に転ぶとは思えないのです。それに、さらに問題なのは上司の注意=全ていけないこという図式は成り立たないってことです。坂上氏や筆者の意見は、上司が注意したんだから、何が悪いか?を考えろというもので、上司の注意には間違った指摘がまるで含まれないような見方にもとれる。でも、そんなことはないでしょう。上司の指摘の中には、客観的に見ておかしくね?と思える指摘があるはずで、そういう指摘ならば、尚更何がダメなのか?考えようがない。
例えば、以前話題になったのは、ノンアルコールビールを飲んでいる部下に上司が注意したみたいな話があったと思うが、これも何でノンアルコールビールはダメなのか?部下も疑問だろうし、私も疑問です。ノンアルコールビールは実質ジュースと大差ないみたいだが、ノンアルコールビールを仕事中に飲むべきじゃないという人の意見も多くある。しかし、理由はあまり賛同できない。例えば、見た目がビールだから、誤解を与えかねないとか。それは見た目だけで判断するのが悪いのではないか?だって、日本酒と水って見た目一緒じゃん!って話ですよ。水を飲んでいたら日本酒と誤解されかねないというのと変わらないと思いますけどね。ノンアルコールビールという選択肢があるのだから、見た目がビールっぽくてもビールだと判断すべきじゃないという共通認識を社会の中に植えつければ済む話だと思うんですけどね。さらに言うと、見た目っていうのも、中身を透明のコップとかに移した場合の話であって、例えば水筒に移して飲んでいる場合には、見た目じゃ全くビールには見えないんだから、良いんじゃないの?となりそうですけど。
ノンアルコールビール1つに関しても、仮に上司が注意しても、それに当然納得いかない部下は大勢いるのだから、上司の注意を受けたら、自分で何がダメなのか?考えろという意見は、上司も注意をする前に、本当それが注意をすべき事案か?どうかを考えるべきだし、このノンアルコールビールの事案については、客観的に注意すべき理由が乏しいと思うので、仕事中に飲んでいる部下はそんなに悪くないと思います。別に上司が注意をしても良いのだが、部下が納得するような説明ができないと、結局部下の行動をやめさせることはできないのです。嫌なら辞めろ!、やる気がないなら帰れ!で、じゃあ帰ります!と、本当に帰る例がどれだけあるのか?は分からないが、上司の指摘の仕方としては、もっと個別具体的に理由を添えてやるべきだ。

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