専業主婦の家事をめぐる問題はいろいろな軋轢を生むことになるが、働く夫が妻の家事を手伝うことに難色を示すこともあるという。それが「「専業主婦は家事を1人でするのが当然でしょ」 手伝いを拒否する夫に批判殺到 | キャリコネニュース」にも載っていたのだが、こういうのはよくある話だと思います。こういうのがあるから本当に結婚とかしたくないよねと思えてくるわけだが。
>この男性は、専業主婦の奥さんが、休日に家事の手伝いを要求してくることに納得がいかないのだという。 「私は『専業』主婦は夫に家事の手伝いを要求せずに1人でするのが当然だと思っています」 妻は自分の仕事の手伝い(車での送り迎えなど)をしていないのだから、一方的に家事の手伝いを要求されるのは不公平だと男性は続ける。
「夫が家事を手伝ってしまったら何のための専業主婦なのかわかりません。そもそも専業主婦の妻が夫に家事の手伝いを要求するのは差別ではありませんか?」 この投稿に対し、「精神的にケチなんですね」「貴方の器の小ささにびっくり」という批判が相次いだ。
そりゃそうだ。奥さまがどの程度の手伝いを要求しているのかわからないから何ともいえない部分はあるが、「主婦は休日なしの24時間労働なんですよ」という回答に対しても 「誇張しすぎではないですか?専業主婦の仕事は確かに毎日ありますが、1日の労働時間が外の仕事よりも短いので、1週間ごとの総労働時間は外で働く人のほうが上です」 と屁理屈で返している。この言い草には「あなたみたいな夫を持たなくて良かったです」という書き込みに筆者も激しく同感だ。
夫が専業主婦の家事を手伝う、手伝わないということの是非はここでは述べないが、私が気になるのは、結局は妻の家事を手伝わないという夫に対する批判の内容だ。そもそも批判になっていないのに、批判と捉えているこの記事の筆者にまず疑問なわけだが。夫は自分の仕事を手伝ってもらっていないのに、自分が妻の家事を手伝うことは不公平だと述べている。それに対する返答はケチとか、器が小さいとか、単なる悪口ですね。全く批判になっていない。この筆者も専業主婦という立場なんでしょうけど、こういう夫がいたら嫌だという立場で記事を書いているんだと思う。おまけに夫が総労働時間は妻の家事よりも夫の方が上という反論を屁理屈としか言えていない。どこがどう屁理屈なのか?私にはさっぱり分からないので、是非説明してもらいたい。総労働時間が家事よりも仕事の方が本当に上ならば、別に屁理屈でも何でもない。ただの事実だ。おまけに主婦は休日ナシの24時間労働というコメントに関しては何の言及もないけど、24時間労働だとしたら、じゃあ主婦はいつ寝ているんですかね?いつ趣味に興じているのでしょうか?
明らかに詭弁だと思うんだけど。妻が夫の仕事を手伝わないのに、夫は妻の家事を手伝わないといけないとなれば、一見すれば不公平に見える。不公平に見えるというだけであって、実質不公平か?どうかはこの情報だけでは何とも言えない。ただし、本人は不公平に感じているという。その不公平じゃないですか?という意見に、ただの悪口しか返さない人たちもそうだが、その悪口の肩を持つこの筆者も同レベルだろう。こんな夫を持たなくて良かったというコメントがあるが、これも結局悪口だよね。不公平という部分に賛同するか?どうかは別問題だが、不公平という部分に全く反論できていないのだから、客観的に見たら不公平という部分には言い返せないという構図になってしまっている。
>それでもやはり、男性のみみっちい考えはどうかと思う。夫の仕事と専業主婦の仕事(役割)を天秤にかけて「あーだこーだ」言ってるのが嫌。しかも子どもがいるそうじゃないか。家事+育児は重労働だ。
しかし、中には男性と同じ意見だという書き込みもチラホラ。 「奥さんはあなたに甘えているのです。(あなたは)休日はごろごろして明日からの仕事に向けて英気を養うべき」 「あなたのように妻に反旗を掲げる気骨のある男性は数少ない。頑張って頂戴ね」 以上は男性の書き込みと思われるが、「働いている女の意見」として「共働きなら分担とかあるかもしれませんが、専業主婦が家事を頼んでくるのはお門違い」というものもあった。
「専業主婦の仕事を月収換算したら○○円になるんですよ!」とかいうのは、全ての専業主婦をひと括りにし過ぎているため置いておく。たとえばのハナシだが、公平なモノサシで判断したところ、ある家庭の仕事に使うエネルギーが夫:専業主婦で7:3だったとしよう。
その場合、夫は「俺の方が倍以上のエネルギー使ってるんだから家事は一切しない」と公言しちゃってエエわけ? 投稿した男性や男性に共感する人たちは「フェア命」だから「良し」と答えるのかもしれないが、そういう考えって余裕がなくて「絶対モテないよな」と感じてしまいます。
この筆者も「エエわけ?」って言っているけど、良いとは言えないと思うならば、その根拠をはっきりと提示すべきなのに、「あーだこーだ言ってくるのが嫌だ」とか、感情論しか言えていないから私は全く賛同できない。夫の意見に賛同できるか?というのも微妙だが、少なくとも感情論には絶対に賛同しないだろう。夫は家事と仕事の労働量による不公平感という根拠を出しているわけだが、それに反論する側がただの感情論に終始している。根拠はゼロ。これがディベートでどっちかに票を入れないといけないとなれば、私は夫に入れる。別に私が男性だから男性の肩を持つわけではない。討論のレベルにあまりに差があるからだ。私は夫が妻の家事を手伝うべきか?の問題はそれぞれの家庭で考えてもらうしかないので、答えは出さないが、この両者の言い分を見ていると、この夫が結局のところ家事を手伝わされたならば、それは非常に可哀相だなと思えてきます。

ふざけるな専業主婦―バカにバカと言って、なぜわるい! (新潮OH!文庫)
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